FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


こうして年の瀬を迎える度に、毎年同じように僕は、まるであたらしいトビラがひらくような気がする。まるで新しい自分が、まるで新しい世界に目覚め、まるで新しい生活を生きてゆけるような…。それはある意味で間違いで、しかしある意味では正しい。人ひとりが、人ひとり分の人生を過ごすということ。それはとても、贅沢なこと。誰もが産声をあげ、光を浴びて、ある者は水を含み、ある者が深呼吸をして、そして誰かが誰かと愛し合うのは、とてもじゃあないけど十分すぎる贅沢に見えた。今、枯れた枝から木の葉が落ちて風に吹かれた。あまりに一瞬のことで、一抹で、記録されたことこそ実に稀だったが。それにしてもそれ、その葉一枚が、自分、詰まり人ひとりと如何に違うのかが問題なのであり、同時に答えだった。僕は生れてそれから死んで、季節のことを想い出した。いつかまた触れ合おうと猫たちは囁き合った。それを知ったから僕は泣いていた。嬉しくて、さびしくて、泣いていた。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。